2026年におけるクールビズの現状

メンズ クールビズファッション
約20年前に環境省が提唱したクールビズの服装は、夏季における冷房による室温を28℃を目安とし(冷房設定温度では無い)、それに対応した軽装を心がけることを目的としていました。

そして2021年にはクールビズおよびスーパークールビズはその実施期間設定が廃止され、各企業および各自治体の裁量に服装判断が委ねられたものの、服装の提唱は現在でも大きな変化はありません。

また提唱されているのは「許容される服装」であり「推奨される服装」では無いので、判断は個人の自由です。したがって強制力は無く、スーツを着用したところで批判されるようなこともありません。


クールビズを所管する環境省の服装は上記のようにガイドラインが設定されていますが、これも同省の職員向けであって他の省庁には適用されません。そして霞が関の官公庁街では、依然としてスーツ姿を多く見かけます。

なぜなら彼らは通年でジャケットを着用する習慣があり、彼らにとってのクールビズとは「とりあえずノーネクタイ、さらに暑くなったらワイシャツのみ」というファションの受け止め方が一般的です。

それも当然のお話で、基本的にクールビズは組み合わせを考えるのが面倒なファッションです。また新規にアイテムを購入する必要もあり、それであれば普段のスーツスタイルで夏を押し切るほうが楽です。

加えて猛暑日であっても出勤時は30℃以下で勤務時間中は主に屋内で過ごし、帰宅時は電車に乗れば冷房が効いているので、熱中症を理由にクールビズにこだわる必要が無いのも理解できます。

結局彼らはクールビズ=ノーネクタイという当初の考え方からあまり変化はしていません。逆に近年の猛暑では室内や交通機関内の温度が28℃より低いケースもあるので、特にそれでも問題はありません。

その一方で民間企業では「働きやすい職場」とか「環境に配慮する」といったアピールが必要です。それに追い打ちをかけるようにクールビズとは無関係のビジネスカジュアルと呼ばれるスタイルも台頭してきました。

その大きな転機はコロナ禍と近年の猛暑であり、室内用リモートワーク スタイルを屋外で着用するファッションも増加しました(とは言ってもそれが原因で、単にだらしない服装に見えるケースも多々見受けられます)。

これによって楽な服装で仕事をするといった風潮が広がり、それにファッション業界も便乗しているのが現状です。それの良し悪しを論じるわけではありませんが、ビジネス ファッションには金銭が絡んでいることは意識する必要があります。

楽な服装で給料がもらえる職種の方は良いのですが、服装の印象で仕事に影響が出る方は極力保守的な服装を心がけたほうが無難です。それが私が考える「服装で損をしないビジネススタイル」でもあります。

またスーツは仕事とプライベートの気持ちの切り替えで重要な役割を果たしており、それを考慮しない「ビジネスと休日の両方で使用可能」といった謳い文句のアイテムの人気が無いのはそのためです。

いずれにしても普段政府の方針に批判的な方であっても、クールビズに限っては嬉々として政府の方針に従っているのは矛盾したお話ではあります。そして世の中の規律が緩くなると、服装の規律も緩くなるのは世の常でございます。

ちなみに以上は東京都内のビジネスファッションにおける傾向であり、他の地域に関してはこの限りではありません。

ココをClick→記事タイトルとURLをコピー

コメント

当ブログの剽窃はご遠慮ください

© 2026 やさぐれスタイリスト

過去記事

もっと見る