スーツポケットのフラップ(ふた)は常に外に出す

40代のスーツ スタイル
ときおり就職面接のファッション指南サイトなどでジャケットのポケット フラップはもともと雨やホコリを防ぐためのものなので、屋内ではフラップをポケットの中に入れるのがマナーといった説明が見受けられます。そしてそれらのマナーを唱えている方々は、スーツは西洋の服にもかかわらず英語で調べることもしていないと思われます。

参考までに西洋におけるポケット フラップの機能説明は中に入れた物が飛び出ないようにとか、物を盗まれないようにといったものを多く見かけます。この意味において、フラップを中に入れると機能を果たさないことになります。

日本おいてファッション マナーと呼ばれるものには国内ローカル ルールが多く、このマナーも西洋では聞いたことがございません。したがって外資系の会社でこれをやると、それは何故???といった事態になる可能性があります。

スーツに限らず衣服の多くは、購入時の状態で使用することが前提となっております(しつけ糸は外す)。したがって国内で販売されているスーツの大多数はフラップが最初から外に出ているので、外に出して着用することが望ましいと思います。

ポケット関しては以下が簡単な注意点です:
1) ポケット フラップは、状況に応じて出し入れするものでは無い
現代では単にデザインの一部なので、出し入れのメッセージ性はありません。
2) 片方だけ出ているのはNG
全世界共通ですが、ポケットから物を取り出した場合などに起こります。
3) 基本的にジャケットの両方のポケットには何も入れない
スーツの形状が崩れる理由からあまり推奨されません。

ちなみにに西洋においてはポケットの形状に関して以下のように大まかなルールがございます。左端のパッチポケットはカジュアル系で多く見られる形状で、右端のジェット ポケットはフォーマルウェアで見ることができます。



右から2つめまでがスーツを含めたフォーマル ウェアで多く使用される形状です。またジェット ポケットは最初からフラップが付いていないのですが、フラップ付きスーツのフラップを中にを入れても代用とはなりません。

外国製のテーラードジャケットは外側のポケットにしつけ糸が縫い付けてある場合があります。私はポケットを使用しないので、しつけ糸は外しません。理由はジャケットの形状をできるだけ保つためです。ただし胸ポケットはチーフを挿すのでしつけ糸は外しています。

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コメント

  1. こんにちは。
    ビジネスシーンにおける正統なスーツの着こなしやマナーを知りたく色々調べているのですが、マナーに関してはどこに当たっても彼らが何を根拠に主張しているのか分からず、中々正解にたどり着けません。
    こちらに書かれているフラップに関しても、おそらく海外の英文を読まない限り根拠を探し出すことはできないと思うのですが、
    やはり西洋では、「屋内ではフラップをしまう」という文化は全くないものなのでしょうか?

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    1. まったくとは言い切れませんがヨーロッパ系の会社で働いていたときは、外国籍の社員は外出から戻ってもフラップは中に入れていませんでした。イタリア人は普通にジャケットのポケットを使うので、片方のフラップが出ていたりします。アメリカ人はそんなところまで気にする人は少ない印象です。

      ことによると日本のマナーと言うよりは、日本のローカル地域で始まったものかもしれません。また、これを主張している著名な方も見受けられません。少なくともフラップをポケットに出し入れするマナーは、海外の感覚では理解しにくいと思います。

      ちなみに日本のビジネス スーツは英国式のスタイルを中心としながら米国式の着こなしも混在し、外国人と接しない日本人がマナーを独自に定義している場合もあるので正解を探すのは難しいかもしれません。

      削除
  2. お返事ありがとうございます。
    実経験からのお話なので説得力があり、納得できました。

    一言にスーツやマナーといっても時代の流れ、多様化と文化の融合によって一般論も様々な流派に分かれているので、その解釈が難しいですね。
    中々こういったソースも見当たらないので、自分にとっては貴重な情報です。
    参考にさせていただきます。

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