今年の冬は都内でモンクレールを見かけない


今年はコロナ禍が終息して最初のウィンターシーズンですが、都内の繁華街ではモンクレールを着用している方々をあまり見かけません。特に女性の場合はそれが顕著なように思われます。

コロナ禍中は外出が制限されていたこともあり、私もそれほどモンクレールを注視していたわけではありませんでした。それでもコロナ禍以前よりはモンクレールの着用率が減少している印象です。

考えられる要因としてはまず、モンクレールが大好きな中国人観光客の減少が挙げられます。中国ではROLEXと同様にモンクレールが富の象徴として扱われ、日本国内からも中古のモンクレールが輸出されるほどの人気ぶりでした。

加えてコロナ禍以降の価格の上昇も影響していると考えられます。現在同ブランドの中心価格帯は20万円台後半といった感じで、ダウンジャケットの価格としては高すぎる印象です。

またイタリアに本拠地を移した頃から、スタイリッシュで都会的なデザインを取り入れはじめました。しかし同時期に多くのダウンジャケットのブランドが低価格で、同様のデザインの採用を始めたので差別化が難しくなりました。

実際のところダウンジャケットは価格帯による機能差はほとんどありません。また外見を高級にすればするほどアウトドア ウエアの特徴が強調され、暖房が効いた屋内の移動が多い都市部では使いづらくなります。

最近のセール会場でも、モンクレールの一角は閑散としておりました。街角で時折見かけるモンクレールも、劣化や汚れが目立ちやすいブランドワッペンの影響にもより、着古した外観の2~3シーズン前のモデルが多い感じです。

そして今シーズンはカナダグースも見かけなくなりました。これは価格の上昇に加えて同ブランドの外見上の特徴となっていたコヨーテのファーが、2022年末で廃止されたことが大きく関係していると思われます。

ちなみにコヨーテは生息数の減少が危惧されてはいますが、同時に家畜を襲う害獣として北米では駆除の対象にもなっています。したがって多くの毛皮は副産物であり、アパレル ブランドが使用を中止したところでそれらは廃棄されるだけでございます。

いずれにしても外出の機会が奪われたコロナ禍において、高級ダウンジャケットはその影響を大きく受けたアイテムのひとつと言えると思います。その一方で国内では、去年からBarbour(バブアー)が馬鹿売れしている模様です。

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